コラム
【会社設立】会計ソフトの種類と選び方
会計ソフトとは?
会計ソフトとは、事業活動で生じた取引を記帳し、試算表や決算書の作成から財務分析までを可能にするためのソフトウェアです。
会計ソフトを使用することで経理業務を効率化し、時間をかけるべき業務に集中することが大事ではないでしょうか。売上げや仕入れに関する取引伝票の処理を手帳やExcelで集計しているだけの方であれば、会計ソフトを使用することで記帳が効率化できます。
「PCインストール型」VS「クラウド型」
会計ソフトには、「PCインストール型会計ソフト」と「クラウド型会計ソフト」があります。
「PCインストール型会計ソフト」とは、PCにソフトをインストールして使うタイプの会計ソフトです。一度PCにインストールしてしまえば、月額料金なしにオフラインでも使用できます。そのため、バージョンアップが無い限り追加費用がかからず、オフラインのためシステム障害が起こりにくいのが特徴です。ただ、税制改正等でバージョンアップが必要な場合は、再度インストールする費用が追加で必要になります。また1ライセンスにつき、1デバイス(PC1台)のため複数の端末から使用したい場合には不向きかもしれません。
「クラウド型会計ソフト」とは、インターネット上に構築されたサービスを利用するタイプの会計ソフトです。ネット環境さえあれば複数の端末からアクセスが可能で、ネットバンキングやクレジットカード、電子マネー等を連携して自動で仕訳する機能があるため利便性は高いです。月額料金は必要になりますが、税制改正やアップデートに随時対応しているので、追加的な費用はかからないのが特徴です。
種類 |
PCインストール型 |
クラウド型 |
---|---|---|
料金 | 購入時(パッケージorインストール購入時) | 月額 |
ネット環境依存度 | ネット環境に左右されない | ネットに常につなげておく必要がある |
バージョンアップ | 都度 | 自動 |
利用デバイスの制限 | 基本PCのみ | PC、タブレット、スマホ可 |
利用台数の制限 | あり(基本1台1ソフト) | なし(アカウント単位での管理) |
ハードディスク容量 | PCへのインストールのため、使用容量が多い | 端末にデータを残さないのでほぼ容量を消費しない |
会計ソフトのシェア比較
民間調査会社のMM総研によると、2020年(令和2年)分の確定申告において会計ソフトを利用している個人事業主は、35.3%でした。そのうち「26.3%」がクラウド型を利用し、61.1%がPCインストール型であるとの調査結果になっています。2019年(令和1年)分の調査時には、クラウド会計利用率が「21.3%」だったため、昨対比5.0%の増加したそうです。
クラウド会計ソフトのシェア比較
近年「クラウド会計ソフト」が普及拡大しており、ネット環境さえあればいつでもどこでも複数端末からアクセスできるのが魅力の1つです。また、通帳やクレジットカード等の取引を自動で経理できる機能もあり、経理業務の一層の時間短縮が図れるでしょう。
以下のグラフにあるように、個人事業主においてクラウド会計ソフトで最も利用率が高いのが「弥生会計」で、次に「freee」「マネーフォワード」の順となっています。当該3社の合計が92.4%でクラウド会計ソフト界において寡占状態にあり、今後もこの傾向が続くと予想されます。クラウド会計を導入する際は、まずこの3社を押さえておいて問題ないでしょう。