コラム
屈折路に面する宅地の間口距離の求め方について
屈折路に面する宅地とは
こちらのAとBの図のように、道路に接している道がまっすぐではなく、部分的に曲がっている(屈折路)に接する土地のことをいいます。
区画整理がされていない土地や用水路沿いやがけ地など物理的にまっすぐな道を作成するのが困難な場所や、大規模マンションなどの大きな区画の場合なども屈折路に面する宅地となるケースがあります。
屈折路の間口距離の測り方
間口距離は、まずその宅地の角を長方形になるように囲って作図をした想定上の長方形(想定整形地といいます)を作ります。
その上で、
その想定整形地の間口に相当する距離(設例でいうaのこと)と、屈折路に実際に面している距離を比較します。
その結果、いずれか短い距離が間口距離となります。
設例のAの場合にはa(<「b+c」)で想定整形地の間口距離の方が短いためaが間口距離
設例のBの場合には「b+c」(<a)がでAとは逆にaの方が長いためb+Cが間口距離となります。
作図にあたって
実際の作図にあたっては、法務局にて、地積測量図(測量図)を入手しましょう、地積測量図とは土地の測量の結果を表示した図面になります。
こちらの図面は過去に宅地を分けて分譲(分筆)を行った場合に土地所有者から申請されたものになりますので、先祖代々などの土地の場合には必ずある書類ではありません。
地積測量図がなかったら?
その場合には、下記の公図を参考に作図を行うこともあります。
公図とは、地図に準ずる図面のことで、土地の区画を明確にして地番を表示したものになります。公図は、大まかな位置や形状を表すものになりますので現況と異なる場合もあります。
他にも、法務局には、建物図面があるのでそちらを参考にしたり、建物建築時に設計事務所が作成した測量図や建物図面、市役所へ申請した建築確認書類やGoogleのmapなどを参考に作図を進めていきます。
ただし、屈折路に面する想定整形地の作図方法は左右(上下)どちらの角地を基準にとるかでその長方形の形状が変わってきます。
長方形の作成は、長方形の面積が最小となるようなものを採用します。
なかには作図用の定規だったり、CADソフトなどがないと難しいものもあります。