コラム
【会社設立】会社設立時の資本金はいくら必要?
資本金とは?
資本金とは、会社運営に必要な元手のことです。
会社を設立する際には、最低1円の資本金を金融機関に払い込む必要があります。
いくらの資本金が妥当か?
結論
会社設立時は、会社の事業計画に合わせて、100~1,000万円が望ましいでしょう。
理由①:信用力
会社の設立は、資本金1円から可能ですが、あまりに少ないと会社の取引先に不安な印象を持たれるおそれがあります。
資本金は会社の信用力を見る1つの指標にもなりますので、設立時は会社の事業計画に合わせて100~1,000万円が望ましいでしょう。
また、いざとなったら金融機関から資金調達を行いますが資本金の3倍~が借入金額の目安です。あらかじめ300万円程度の資本金としなければ大きな調達は難しいでしょう。
理由②:運転資金になる
会社設立後、すぐ売上や利益が出るとは限りません。売上がない間の家賃や人件費の支払いができるくらいの余裕が必要です。
そこで、事業が軌道に乗るまでの約1~3か月程度を目安に、必要な運転資金を見積もり、資本金の額を設定するとよいでしょう。
理由③:納税額との関係
資本金の額によって、納める「法人税」「消費税」「法人住民税」が変わります。
法人税:資本金の額によって法人税率が異なります。
消費税:資本金1,000万円未満であれば、会社設立後の2年間は消費税が免税になるので有利でしょう。
※2021年現在の法令に基づきます
法人住民税:赤字でも納税義務が生ずる均等割があり、資本金の額によって納付額が変わります。
法人税 | 消費税 | 法人住民税(東京都で従業員50人以下の場合) |
資本金1億円超 →23.2% |
資本金1,000万円超 →課税 |
資本金1,000万円超 →18万円 |
資本金1億円以下 ・年800万円超の所得金額 →23.2% ・年800万円以下の所得金額 →19% |
資本金1,000万円未満 →2年間免税 |
資本金1,000万円未満 →7万円 |
補足
許認可が必要な事業内容か確認しよう!
事業内容によっては、国の許認可を受けなければならない場合があり、一定額の資本金が要求されています。
そのため、ご自身が行う事業内容で、許認可が必要となる場合は、事前に承認を受ける必要があります。
業界 | 資本金 |
建設業 | 500万円 |
有料職業紹介業 | 500万円 |
一般労働派遣業 | 2,000万円 |
旅行業 | 3,000万円 |
まとめ
これら3つの理由から、ご自身の事業計画に沿って、資本金は100~1,000万円を目安に最初は設定するのがよいでしょう。
事業が安定してから、必要に応じて増資を行うことで、会社の財産基盤を強化していけば良いでしょう。