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相続コラム

ネット銀行・仮想通貨の相続はどうする?見落としがちな「デジタル遺産」の探し方

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近年、通帳を発行しないネット銀行や、スマートフォンで管理する仮想通貨等を保有する方が急増しています。しかし、目に見えない「デジタル遺産」は、相続が発生した際にご家族がその存在に気づけず、放置されてしまうケースが後を絶ちません。

そこで本記事では、トラブルを防ぐための「デジタル遺産」の探し方や、手続きのポイントを専門家の視点で解説します。


参考:税理士法人翔和会計「相続コラム」

【目次】

1.放置は厳禁!「デジタル遺産」が相続でトラブルを招く理由

デジタル遺産は物理的な形がないため、適切な対応を怠ると金銭的な損失だけでなく、法的なリスクを背負う可能性があります。

参考:信金中央金庫 地域・中小企業研究所「インターネット専業銀行の預金動向」


1)通帳や証書がないため、家族が資産の存在に気づけない

従来の銀行であれば、遺品整理の中で通帳やキャッシュカード、銀行から届く郵便物を見つけることで口座の存在を把握できました。ところがネット銀行やアプリ専用の金融サービスは、全ての取引がオンライン上で完結するため、形に残る証拠がほとんどありません。

その結果、本来受け取れるはずの預貯金が誰にも知られないまま、金融機関に眠り続けてしまう「休眠口座」となるリスクが非常に高いのです。

2)ログイン情報の紛失により、預金の引き出しや解約が不可能になる

亡くなった方のスマートフォンのロックが解除できなかったり、2段階認証の設定が解除できなかったりすると、口座へのアクセスは極めて困難になります。銀行側もセキュリティの観点から、家族であっても簡単にはログイン情報を教えてくれません。

適切な相続手続きを踏めば解約は可能ですが、アクセス手段が一切不明な状態では、手続きを開始するための口座特定すらままならない事態に陥ってしまいます。

3)把握漏れによる「相続税の申告漏れ」と追徴課税のリスク

相続税の申告が必要なケースにおいて、デジタル遺産の存在を見落としたまま申告を終えてしまうと、後日税務署の指摘を受けることになります。

税務署は「国税総合管理システム(KSK)」などを通じて個人の資産背景を詳細に把握しているため、隠れた口座も捕捉される可能性が高くなります。過少申告が発覚すれば、本来の税金に加えて過少申告加算税や延滞税といった重いペナルティが課されてしまいます。

4)有料サブスクリプションの課金が止まらず、遺産が目減りする

動画配信サービスやオンラインサロンなどの定額制サービス(サブスクリプション)は、解約しない限り自動的に決済が継続されます。

クレジットカードの引き落とし口座に残高がある限り、本人が亡くなった後も毎月数千円から数万円の費用が発生し続けるのです。これらは相続財産を直接的に減らす原因となるため、早期に発見して契約を解除する必要があります。


2.痕跡をたどって見つけ出す!デジタル遺産の効率的な探し方

デジタル遺産は目に見えませんが、故人が生前に利用していたデバイスや関連書類には必ず何らかの「痕跡」が残されています。

1)スマートフォンの通知とインストール済みアプリをチェックする

まずは、故人が使用していたスマートフォンの画面を確認することから始めましょう。銀行の公式アプリや仮想通貨取引所のアプリがインストールされていれば、そこから取引の有無を推測できます。

また、プッシュ通知で「入金通知」や「メンテナンスのお知らせ」が届いていないかを確認するのも有効です。ただし、無理にパスコード入力を繰り返してロックがかからないよう、慎重に操作を行う必要があります。

2)過去数年分のメール受信履歴から「登録完了」「定期通知」を検索

パソコンやスマホのメールボックスには、金融機関からの貴重な情報が詰まっています。検索窓に「銀行」「証券」「取引」「ログイン」「完了」といったキーワードを入力し、過去の受信メールを遡ってみてください。

多くのネット金融機関は、口座開設時や定期的な残高通知をメールで送付しています。これらを1つずつ確認することで、家族が知らなかった口座のリストアップが可能になるでしょう。

3)入出金明細から、ネット銀行・証券への振込履歴を特定

紙の通帳がある「メインバンク」の取引明細は、デジタル遺産を見つけるための強力な手がかりとなります。

例えば、自身のネット銀行口座へ資金を移動させていたり、証券会社への入金履歴があったりする場合、それらは高確率でデジタル資産の存在を示唆しています。少なくとも過去3年分、できれば5年分程度の明細を確認し、不自然な振込先や定期的な引き落としがないかを精査してください。

4)確定申告書の控えや「ハガキ(年間取引報告書)」を確認

故人が確定申告を行っていた場合、申告書の控えにある「還付金の受取口座」や「利子所得・配当所得」の項目にヒントが隠されていることがあります。

また、ネット完結のサービスであっても、年に1度だけ「年間取引報告書」がハガキで郵送されてくるケースも少なくありません。遺品整理の際は、一見不要に見えるDMのような封筒であっても、丁寧に確認する必要があります。


3.実店舗がなくても大丈夫!ネット銀行の相続手続きと注意点

ネット銀行であっても、相続における法的な取り扱いは一般の銀行と同じです。ただし、窓口がない場合には、郵送やウェブサイトを中心とした手続きが必要です。

1)カスタマーサポートへ連絡し、口座凍結と残高証明書の発行を依頼

口座の存在が判明したら、速やかに当該銀行の相続専用窓口やカスタマーサポートへ連絡を入れます。この連絡により口座は一時的に凍結され、不正な引き出しを防ぐことが可能です。

同時に、相続税申告や遺産分割協議の基礎資料となる「死亡日の残高証明書」の発行を依頼してください。ネット銀行は電話対応だけでなく、専用の問い合わせフォームから受付を開始する場合が多いのも特徴です。

2)オンライン完結または郵送による「必要書類」の提出方法

ネット銀行の相続手続きは、紙の書類を郵送する形式が主流ですが、最近ではスマートフォンのカメラで書類を撮影してアップロードする「オンライン完結型」も増えています。一般的に必要となる書類は、以下のとおりです。

必要書類の例備考
被相続人の除籍謄本出生から死亡までの連続したもの
相続人全員の戸籍謄本現在のもの
相続人全員の印鑑証明書発行から3ヶ月以内
遺産分割協議書相続人全員が合意した書面
銀行指定の請求書署名・実印の捺印が必要

3)暗証番号が不明な場合の対応と、払い戻し完了までの期間

「パスワードがわからないから解約できないのでは」と不安になる方が多いですが、正当な相続手続きを行えば、パスワードが不明でも口座の解約や払い戻しは可能です。

銀行側で内部的に処理を進めるため、相続人が無理にログインを試みる必要はありません。書類の不備がなければ、概ね2週間から1ヶ月程度で指定の相続人名義の口座へ、残高が振り込まれます。

4)「ポイント」や「電子マネー」も相続財産に含まれるケースがある

忘れがちなのが、楽天ポイントやPayPay残高などの「ポイ活」資産です。これらは規約によって相続ができるものと、本人の死亡により失効してしまうものに分かれます。

数万円分以上の高額なポイントが残っている場合、それも相続財産として評価の対象になることがあります。規約を個別に確認するのは大変ですが、主要な共通ポイントについては相続の可否を調べてみる価値があるでしょう。


4.家族を迷わせない。「デジタル終活」のポイント

ご自身が亡くなった後、大切な家族が途方に暮れないようにするために、今からできる準備を始めておきましょう。

1)利用している金融機関とアカウントIDを「財産目録」にまとめる

まずは、自分が利用しているネット銀行、証券会社、仮想通貨取引所の名称をリストアップしましょう。ここにパスワードまで記載するのはセキュリティ上危険ですが、少なくとも「どこの会社の口座を持っているか」がわかるだけで、家族の負担は劇的に軽減されます。

この財産目録は、年に一度は大掃除のタイミングなどで内容を更新し、最新の状態を保つようにしてください。

2)スマートフォンのロック解除方法を、信頼できる家族に共有する

デジタル遺産への入り口は、常にスマートフォンです。万が一の際、家族がスマートフォンのロックを解除できれば、メールやアプリを通じて資産状況を早期に把握できます。

パスコードを直接教えることに抵抗がある場合は、弁護士や税理士などの専門家に預けておく、あるいは「iPhoneの故人アカウント管理連絡先」のようなOS標準の機能を設定しておくのが賢明です。

3)不要なアカウントやサブスクリプションを整理・解約

使っていない銀行口座や、ほとんど利用していないサブスクリプションサービスは、今のうちに整理してしまいましょう。

口座数を絞り込むことは、自分自身の資産管理をシンプルにするだけでなく、将来の相続手続きの数を物理的に減らすことにも繋がります。いわゆる「資産の断捨離」を行うことで、家族に引き継ぐべき重要な資産を明確にする効果も期待できるでしょう。

4)仮想通貨など価格変動が激しいもの、手続きが複雑なものは現金化

仮想通貨やマイナーな海外資産は、相続人にとって管理が難しく、納税資金の確保においてもリスクとなります。

高齢になるにつれて、リスクの高い資産は徐々に売却し、日本円や不動産、あるいは大手ネット銀行の預金へと移し替えていくことを検討しましょう。遺された家族が手続きに困らないよう、資産を「扱いやすい形」に変えておくことも、立派な相続対策の1つです。


5.デジタル遺産の確認は税理士法人 翔和会計へ

デジタル遺産は、その性質上、従来の相続対策だけではカバーしきれない複雑な課題をはらんでいます。税理士法人 翔和会計では、最新のデジタル資産事情に精通した専門家が、口座の特定支援から相続税申告までをトータルでサポートしております。

「親がネット銀行を使っていたようだが、どうしていいかわからない」「仮想通貨の税金計算が複雑で困っている」といったお悩みをお持ちの方は、ぜひ1度お気軽にご相談ください。お客様の状況に寄り添い、スムーズで安心な資産承継を全力でお手伝いいたします。

参考:税理士法人翔和会計「お問い合わせフォーム」


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