相続コラム
相続税申告を税理士に頼むメリットは?費用相場と自分でやる際のリスクを解説
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身近な方が亡くなり、悲しみの中で直面するのが相続税の申告手続きです。人生で何度も経験することではないため、「自分でできるのか」「税理士に頼むといくらかかるのか」と不安を感じる方も多いでしょう。
そこで本記事では、プロに依頼する具体的なメリットや費用の目安、自分で行う際の隠れたリスクについて詳しく解説いたします。
【目次】
1.相続税申告を税理士に依頼する3つの大きなメリット
相続税は、数ある税金の中でも特に専門性が高い分野として知られています。税理士が介入するかどうかで、最終的に支払う税額が数百万円単位で変わることも珍しくありません。まずは、専門家に依頼することで得られる具体的なプラス面を整理していきましょう。
1)正確な財産評価による「節税効果」の最大化
相続税の計算において、最も難解であり、かつ税額を左右するのが「不動産(土地)の評価」です。土地は、その形状や接している道路の状況、周辺環境によって評価額を下げられる「減額要因」が数多く存在します。
経験豊富な税理士は、現地調査や役所調査を徹底し、机上の計算だけでは見落としがちな減額ポイントを正確に反映させます。結果として、自分で計算するよりも大幅に評価額を抑えられ、支払う税金を最小限に留めることが可能になるのです。
2)「小規模宅地等の特例」など複雑な特例適用の判断
相続税には、亡くなった方の自宅や事業用の土地を相続した際、その評価額を最大80%も減額できる「小規模宅地等の特例」という強力な制度があります。
しかし、この特例を適用するためには、誰が相続するか、その後その土地をどう活用するかといった非常に細かい要件を満たさなければなりません。
判断を一歩間違えると、特例が認められず多額の納税が発生してしまいます。プロの視点で正しく要件を判定することで、このような「知らずに損をする」という致命的なミスを未然に防げます。

3)精神的な負担と書類作成の手間を大幅にカット
相続手続きは、戸籍謄本の収集から遺産分割協議書の作成、財産目録の整理まで、膨大な事務作業を伴います。特に平日に動くことが難しい方にとって、これらの書類をすべて不備なくそろえるのは至難の業でしょう。
税理士に依頼すれば、これら煩雑な作業の大部分を代行してもらえるため、時間的な余裕が生まれます。何より、大切な方を亡くしたばかりの時期に、慣れない税金の計算に追われる精神的なストレスから解放される価値は計り知れません。

2. 税理士費用の相場はどのくらい?報酬が決まる仕組みを公開
「税理士に頼むと高い」というイメージをお持ちの方も多いですが、その内訳を知ることで不安を解消できるはずです。透明性の高い情報を知ることは、適切な予算を立てる第一歩となります。
1)一般的な報酬相場は「遺産総額の1.0%〜2.0%」
多くの税理士事務所では、遺産総額の「1.0%から2.0%程度」を報酬の目安として設定しています。例えば、遺産の合計が1億円であれば、100万円から200万円ほどが相場となり、遺産総額が大きくなるほど、パーセンテージは低くなることが多くなります。
この金額には、財産調査から申告書の作成、提出代行までの基本的なサービスが含まれるのが一般的です。一見すると大きな金額に感じられますが、前述した節税効果や将来のリスク回避を考慮すれば、十分に見合う投資と言えるのではないでしょうか。
2)費用が変動する加算要因(相続人の数、土地の筆数など)
基本報酬に加えて、個別の状況に応じた「加算報酬」が発生するケースがあります。代表的なものとしては、相続人の人数が多い場合や、評価すべき土地の数(筆数)が複数にわたる場合などが挙げられます。
相続人が増えれば遺産分割協議の取りまとめが複雑になり、土地が増えれば評価にかかる工数が増大するため、それに応じた対価が必要になる仕組みです。初回相談時に、どのような場合に加算が発生するのかを明確に提示してくれる事務所を選ぶと安心でしょう。
3)「安さ」だけで選ぶのは危険?報酬設定のチェックポイント
最近では「格安」を売りにする事務所も見かけますが、価格だけで判断するのは危険です。極端に報酬が低い場合、複雑な土地評価を省略したり、書面添付制度を活用しなかったりと、サービスの質が低下している恐れがあります。
また、基本料金は安く見せておき、後から高額なオプション料金を請求するトラブルも少なくありません。提示された見積もりに何が含まれているのか、追加費用の発生条件は何かをしっかりと確認することが大切です。
参考:国税庁「資産税事務における書面添付制度の運用に当たっての基本的な考え方及び事務手続等について」

3. 【警告】自分で相続税申告を行う際のリスクとデメリット
「時間があるから自分でやってみよう」という判断が、後々に大きな後悔を招くことがあります。税務署は「知らなかった」という理由で手加減をしてはくれません。
1)土地の評価ミスにより「税金を払いすぎる」可能性
意外に知られていないのが、自分で申告して「税金を多く払いすぎた」場合、税務署はあえてそれを指摘してくれないという点です。素人の方が路線価図だけを見て計算すると、土地の減額要因を見落とし、本来払う必要のない税金まで納めてしまうことが多々あります。
税理士に依頼していれば受けられたはずの「数百万、数千万の節税」を逃すことは、目に見えない大きな損失と言わざるを得ません。
2)税務署からの指摘と「追徴課税(ペナルティ)」の恐れ
逆に、計算を間違えて税金を少なく申告してしまった場合は大変です。後日、税務署から間違いを指摘されると、本来の税金に加えて「過少申告加算税」や「延滞税」といったペナルティが課せられます。
これらの追徴課税は、納めるべき時期から遅れれば遅れるほど金額が膨らみます。節約のために自分で申告した結果、かえって税理士報酬よりも高いペナルティを払うことになっては本末転倒でしょう。
3)申告後の「税務調査」の確率が高まる
税務署に提出される申告書には、作成者の署名欄があります。ここに税理士の署名がない「自己申告」の書類は、税務署から見て「ミスがある可能性が高い」と判断されやすく、結果として税務調査のターゲットに選ばれる確率が格段に上がります。
税務調査が入ると、過去数年分の通帳の動きを細かくチェックされるなど、家族全員が非常に厳しい状況に置かれます。プロの目を通していない申告書を出すことは、自ら調査を招き寄せるようなものだと言えるかもしれません。

4. 税理士が介入することで「税務調査」のリスクを抑えられる理由
相続税の申告において、最も避けたいのが「税務調査」ではないでしょうか。プロが関与することで、なぜ調査の確率を劇的に下げられるのか、その理由を明らかにします。
1)正確な申告と信頼性の向上
税理士は税金のプロフェッショナルとして、緻密な計算と法的根拠に基づいた申告書を作成します。ケアレスミスや申告漏れを徹底的に排除するため、提出される書類の精度は自己申告のものとは比較になりません。
さらに、申告書に税理士の署名が入っていることは、その内容が専門家の責任において正しく作成されたという「お墨付き」になります。税務署側も、信頼できる税理士が作成した申告書については、あえて調査を行う必要性が低いと判断する傾向があるのです。
2)調査リスクの事前回避
相続税に精通した税理士は、税務署がどのようなポイント(不動産評価、非上場株式、名義預金、海外資産など)に目を光らせているかを熟知しています。そのため、申告書を提出する前の段階で、将来的に突っ込まれそうな疑問点をあらかじめ精査できます。
あらかじめ疑わしい点を解消し、必要に応じて補足説明を添付することで、税務署に「この申告は完璧だ」と思わせる「調査されにくい申告」を構築することが可能になります。この事前のリスクマネジメントこそが、専門家の真骨頂と言えるでしょう。
3)調査時の的確な対応
万が一、税務調査が入ることになったとしても、税理士があなたの代理人として最前線で対応します。税務署からの厳しい質問に対しても、法的な根拠を持って論理的に反論し、不当な追徴課税を防ぐ役割を担ってくれます。
相続人だけで調査官と対峙するのは非常に心細いものですが、経験豊富な味方が隣にいるという安心感は、何事にも代えがたいはずです。円滑に調査を終わらせるための交渉力も、税理士に依頼する大きな意義の1つでしょう。

5. 失敗しない!相続に強い税理士を見極める3つの判断基準
税理士といっても、普段は法人の決算や確定申告をメインにしている方が多く、相続税を「得意」としている人は限られています。以下のポイントを参考に、真の専門家を見極めてください。
1)相続税の「年間受任件数」が豊富かどうか
所得税や法人税と異なり、相続税は特殊な知識が求められるため、経験の差がそのまま結果に直結します。事務所全体で、毎年ある程度の相続申告実績があるかどうかを確認してみましょう。
「近くにあるから」「顧問税理士だから」という理由だけで選ぶのではなく、相続の事案を数多くこなしている「相続特化型」の事務所に依頼することが、成功への近道となります。
2)二次相続(次の相続)まで見据えた提案があるか
今回の相続税だけを安くすれば良い、という考え方は不十分です。
例えば、配偶者が多くの遺産を相続すれば今回は安くなりますが、将来その配偶者が亡くなったとき(二次相続)に、子供たちが多額の税金を払うことになるかもしれません。
優れた税理士は、今回と次回の両方の納税額をシミュレーションし、家族全体で最も税負担が少なくなるような分割案を提案してくれます。将来を見据えたアドバイスができるかどうかが、プロとしての質の分かれ目です。
3)初回相談時の「説明の分かりやすさ」と「相性」
相続税の話は難しくなりがちですが、それを噛み砕いて丁寧に説明してくれる税理士を選びましょう。専門用語を並べるばかりで、こちらの不安に寄り添ってくれないようでは、良い信頼関係は築けません。
また、相続はご家庭の内情を深く話す必要があるため、「この人なら信頼できる」と思える相性も極めて重要です。初回相談を利用して、親身になって話を聞いてくれるか、相応の誠実さを感じるかをしっかりと見定めてください。

6.相続税のことなら税理士法人 翔和会計へご相談ください
相続税申告は、期限が10ヶ月という限られた時間の中で、正確かつ迅速に進めなければなりません。
「何から手をつければいいのか分からない」「今の申告額が正しいのか不安」とお悩みの方は、ぜひ一度、税理士法人翔和会計へご相談ください。
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